木になる話

断熱材の選び方で、家の快適さが変わります!

今回は「断熱材」についてのお話です。

「断熱材って、熱を遮るものなんでしょう?」
——そんなふうに思われる方も多いかもしれません。

たしかに「断熱」という言葉には、熱を“断つ”イメージがあります。

ですが実は、断熱材は熱を伝えるスピードを遅らせる素材。完全に熱を遮断するわけではありません。

それでも、断熱材の性能は、夏の涼しさ・冬の暖かさを大きく左右します。

つまり、断熱材は家の快適さと光熱費の節約に直結する重要な要素なんです。

断熱性能を見るには「熱抵抗値」に注目!

断熱材の性能を比べるには、主に以下の2つの数値を使います。

熱伝導率(λ値):その材料がどれだけ熱を通しやすいか
 → 小さいほど熱を通しにくく、断熱性能が高い

熱抵抗値(R値):熱伝導率と厚みを掛けたもの
 → R値が大きいほど、断熱性が高い

断熱材の選定では、素材だけでなく「厚み」も含めたR値(熱抵抗値)で比較することが大切です。

材料名 厚み 熱抵抗値(R値) 備考
グラスウール 100mm 約2.0 コストパフォーマンス◎
硬質ウレタンフォーム 50mm 約1.9 高断熱・施工性◎

一見、ウレタンフォームの方が高性能に思われがちですが、同じR値を確保するには、厚みに応じた計算が必要です。

また、グラスウールは比較的安価で、燃えても有毒ガスの発生が少ないというメリットもあります。

ウレタンフォームの注意点:燃焼時のガスに要注意

ウレタンフォームは高断熱で施工しやすいため、広く使われていますが、注意点もあります。

それは、燃えると有毒ガス(シアン化水素など)を発生することです。

実際に、火災による死因の多くが「一酸化炭素」や「シアン系ガス」の吸引によるものであることは、あまり知られていません。

「燃えにくいウレタン(難燃タイプ)」もありますが、断熱材選びは「性能」と「安全性」の両立」が必要です。

快適な家づくりには、断熱材の知識も欠かせない

「断熱材なんて、設計士さんや施工会社に任せておけばいい」と思っていませんか?

確かにプロに任せるのは安心ですが、施主自身が基本的な知識を持っておくことで、より納得のいく家づくりが可能になります。

「どんな断熱材が自分たちの暮らしに合っているのか?」
「地域の気候に合った断熱方法は?」

こうした疑問にひとつずつ答えていくことが、後悔しない家づくりの第一歩です。

🔍編集後記:木の家と断熱の関係

日本の気候は、高温多湿。だからこそ「湿気」と「熱」の両方に強い家づくりが求められます。

日本の伝統工法は、木の性質と自然環境をうまく活かした知恵の結晶。

現代の技術と組み合わせることで、快適かつ安心な木の家をつくることができます。

当社では、断熱材の選定から施工まで一貫してご提案しています。

「こんな素材を使いたい」「こういう暮らしを実現したい」といったご要望にも、丁寧にお応えします。

断熱材の選び方に迷ったら、お気軽にご相談ください。

あなたの暮らしにぴったりの断熱材を、プロの視点からご提案します。