長く快適に暮らすための「メンテナンス計画」

家は建てたら終わりではなく、適切なメンテナンスを続けることで快適さと安全性を保ち、寿命を延ばすことができます。
特に木の家は、自然素材ならではの魅力がある一方で、定期的な点検とお手入れがとても重要です。
今回は、築年数ごとのチェックポイントを踏まえながら、長く快適に暮らすためのメンテナンス計画を解説します。
1. 新築〜5年:初期の点検が肝心

家を建ててから最初の数年間は、見た目も性能も一番良い状態です。
今回は、築年数ごとのチェックポイントを踏まえながら、長く快適に暮らすためのメンテナンス計画を解説します。
しかし、実はこの「最初の5年」が家の寿命を左右する重要な期間でもあります。
✅ チェックポイント
- 外壁や屋根のコーキング(シーリング)のひび割れ・剥がれ
- 木部の塗装や仕上げの退色・剥離
- サッシや玄関ドアの建て付けのズレ
- 床や壁の反り・収縮(木材の乾燥による)
木の家では、乾燥や湿気によって微細な変化が起こることがあるため、1年目・3年目・5年目の定期点検をしっかり受けておくと安心です。
特にコーキングや木部塗装の劣化は、雨水の侵入や腐朽の原因になるため早めの補修がポイントです。
2. 築6〜15年:外装と防水のメンテナンス期

築10年前後になると、外装や屋根、防水部分の劣化が進んでくる時期です。
このタイミングでしっかりメンテナンスすることで、構造体を長持ちさせることができます。
✅ チェックポイント
- 外壁の塗り替え(目安:10〜15年)
- 屋根の塗装や瓦の割れや欠けの点検
- バルコニー・ベランダの防水層の劣化確認
- 雨樋や換気口まわりの詰まり・破損
特に外壁塗装は、美観だけでなく防水機能を保つ役割があります。
塗膜が劣化すると、雨水が内部に染み込み、木部の腐食やシロアリ被害の原因になることもあります。
定期的な塗り替えと防水層のチェックが、住まいを長持ちさせるカギです。
3. 築16〜30年:構造材・設備の更新期

この頃になると、外装だけでなく建物の骨組みや設備にも目を向ける必要が出てきます。
見えない部分の点検を行うことで、大規模な修繕やリフォームの判断もしやすくなります。
✅ チェックポイント
- 床下・屋根裏の構造材の腐朽・シロアリ点検
- 給排水管・配線の劣化確認
- 断熱材や気密層の状態(隙間・結露など)
- 浴室・キッチン・トイレなど水まわり設備の更新検討
特に木造住宅は、床下や構造材の状態が家全体の寿命に直結します。
定期的な床下点検や防蟻処理の再施工を行うことで、安心して暮らし続けられます。
🛠 4. メンテナンスは「計画的に」行うのがコツ

家のメンテナンスは、痛んでから対応すると費用が膨らんでしまうケースが多くあります。
そのため、築年数に応じた計画的な点検・補修がとても重要です。
メンテナンス計画の基本
- 建築時に点検・補修のスケジュールを把握しておく
- 点検記録・修繕記録を残し、履歴管理する
- 大規模工事は適切な時期を見極めるためにプロに相談する
また、木の家ならではの特徴として、「経年変化」も大切な味わいのひとつです。
すべてを新品のように戻すのではなく、暮らしに合わせて“育てる”ようなメンテナンスを心がけると、家への愛着も深まります。
🌿 まとめ|手をかけるほど、木の家は長持ちする
木の家は、きちんと手をかければ100年を超えて住み続けられると言われます。
そのためには、築年数に合わせた点検と、適切なタイミングでのメンテナンスが欠かせません。
神田材栄では、建築後の定期点検・補修・リフォームまで一貫してサポートしています。
「いつ、何をすればいいのか分からない」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
私たちは、住まいのかかりつけ医として、長く安心して暮らせる住まいづくりをサポートします。