📚 木造住宅読み物シリーズ

【第4回】🪵 無垢材と集成材の違い―どちらを選ぶべき?

リビング写真

🌳 無垢材と集成材、どう違うの?

家づくりやリフォームを考えるときによく耳にする「無垢材」と「集成材」。

なんとなく「無垢材は自然素材で高級」「集成材は人工的で安い」というイメージを持たれる方が多いかもしれません。

しかし実際には、それぞれに長所と短所があり、どちらが「良い・悪い」という単純な話ではありません。

大切なのは、用途や暮らし方に合わせて“適材適所”で選ぶこと。

今回は、無垢材と集成材の違いを「性能」「価格」「メンテナンス性」の観点から、わかりやすくご紹介します。

🌲 無垢材とは?自然そのままの木の魅力

無垢材とは、一本の木から切り出したままの木材のこと。

そのため、木が持つ本来の質感や香りをダイレクトに感じられるのが特徴です。

✨ 無垢材のメリット

1.自然な風合いと美しさ

一本ごとに異なる木目や色合いは、住まいに「世界に一つだけ」の表情を与えます。
時間が経つごとに色味が深まり、使うほど味わいが増していくのは無垢材ならでは

2.調湿作用で快適な空間

無垢材は呼吸するように水分を吸収・放出し、室内の湿度を自然に調整してくれます。
夏はさらっと、冬は乾燥しすぎない――そんな快適な空間をつくり出します。

3.長持ちする安心感

適切に手入れをすれば100年以上も使用可能です。

無垢の木は伐採した時から徐々に強度が増していき、伐採時の樹齢の約3倍の時を経て伐採時の強度に戻ります

例えば、伐採時の樹齢80年の木材を使用した場合、その3倍の240年経って伐採時の強度に戻ります

使い方さえ間違わなければ無垢の木を使用した木造住宅は長持ちします。
実際に、古民家や寺社仏閣に残る木材の多くが無垢材です。「世代を超えて受け継げる素材」とも言えます。

⚠️ 無垢材の注意点

🔸湿度や温度の影響で「反り」や「割れ」が起きる場合あり

🔸品質や寸法に個体差がある

🔸原木をそのまま使うためコストはやや高め

「👉 ただし、こうした点も自然素材ならではの味わい
メンテナンスを楽しみながら「木とともに暮らす」ことができます。

🪚 集成材とは?安定性とコストに優れた木材

一方の集成材とは、集成材は、薄くスライスした木材を乾燥させ、接着剤で貼り合わせた木材です。

近代的な建築で多く使われ、コストや施工性で重宝されています。

✨ 集成材のメリット

1.寸法が安定している

反りや割れが起きにくく、大断面材も製造可能。
設計の自由度が広がります

2.強度が均一

複数の板を組み合わせているため、無垢材よりもバラつきが少なく、一定の強度を保てます。
構造計算もしやすく、耐震性能の確保にもつながります。

3.コストを抑えやすい

原木を無駄なく利用できるため、比較的安価に供給できます。

⚠️ 集成材の注意点

🔸接着剤を使用するため、化学物質に敏感な方は確認が必要

🔸経年変化による味わいは少ない

🔸長期耐久性は環境や施工に左右される

つまり、集成材は「安定した性能」「価格面での使いやすさ」に優れた素材。
ただし素材そのものの美しさや経年の深みは無垢材に譲る部分があります

🔍 性能・価格・メンテナンスで比較

ここで、両者をわかりやすく比較してみましょう。

こうして並べると、それぞれの良さと注意点が一目でわかります。

項目 無垢材 集成材
性能 調湿・経年美化で快適だが、反り・割れのリスクあり 強度が均一で変形が少なく、大断面材も可能
価格 原木をそのまま使用するため高め 原木の有効利用で比較的安価
メンテナンス 手入れをするほど味わいと耐久性が増す 変形が少なく手間は少なめ

※ 一般的な傾向です。実際の選定は用途・施工条件で異なります。

🏡 実際には「適材適所」がベスト

無垢材と集成材、どちらが優れているというよりも、使う場所や目的によって選び分けるのが理想的です。

床やカウンター、家具など「見せる部分」 → 無垢材で自然な質感を楽しむ

梁や柱など「構造部分」 → 集成材で安定性・強度を確保

リフォームやコスト重視の部分 → 集成材を中心に選びつつ、アクセントで無垢材を採用

このように組み合わせることで、デザイン性と実用性を両立できます。

🌟 神田材栄の家づくりにおける考え方

当社では、無垢材・集成材どちらかに偏るのではなく、お客様の暮らし方に合わせた素材選びを大切にしています。

「自然素材に包まれた空間で暮らしたい」
「コストを抑えつつも、丈夫で長持ちする家を建てたい」

そんなご要望に対し、経験豊富な職人が最適なプランをご提案します。

また、当社では伝統工法と最新技術を融合させた家づくりを行っており、無垢材の良さも集成材の良さも、バランスよく取り入れることができます。

まとめ|無垢材と集成材、どちらも正解です

✅ 無垢材 → 自然の美しさ、経年の味わい、快適な住環境を求める方に最適

✅ 集成材 → 安定性とコストを重視したい場合に有効

✅ 実際の家づくり → 用途や場所に応じて組み合わせるのがベスト

「無垢材か、集成材か」で悩むよりも、どんな暮らしをしたいかを基準に考えると答えが見えてきます。

当社では素材選びのご相談も承っておりますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。

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「木のぬくもりを暮らしに取り入れたい」
――その思いをカタチにします。

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